大腸内視鏡検査について

 9月3日に、日本初の飲み薬のみによるC型慢性肝炎・肝硬変の治療薬、ダクルインザ、スンベプラが発売となりました。 C型慢性肝炎・肝硬変では、肝がんの発症が問題となります。日本では年間3万人弱の方が肝がんで亡くなりますが、その原因の7割はC型肝炎です。

 いままでC型慢性肝炎・肝硬変に対し、注射薬であるインターフェロン単独、もしくは内服薬との併用で治療が行われてきました。しかしインターフェロン療法には比較的重い副作用が出ることがあり、貧血、血小板減少、うつ病、その他の合併症がある方、高齢の方は治療を受けることができませんでした。残念ながらインターフェロン治療を受けても治らなかった方もいます。

 ダクルインザ・スンベプラ併用療法は、セログループ1(ジェノタイプ1)のC型慢性肝炎またはC型代償性肝硬変で、インターフェロンを含む治療法に不適格の未治療、あるいは不耐容の方、インターフェロンを含む治療法で無効となった方が対象となります。

 ダクルインザ・スンベプラ併用療法によるウイルス駆除率は、国内第3相試験で84.7%という成績です。一方、ダクルインザ・スンベプラ併用療法の治療効果を大きく減弱させるC型肝炎ウイルスの遺伝子多型(耐性変異)として、L31/Y93が問題となり、駆除率が落ちるほか、多剤耐性ウイルスが出現し今後の治療に影響を及ぼす可能性があります。

 事前に耐性変異を測定する必要がありますが、保険適応外のため自費の検査となります。

 ところで、ダクルインザ、スンベプラは高価な薬で、半年間の治療で数百万円の費用がかかります。患者さんの自己負担を軽減するため、国の医療費助成制度の対象となる予定で、世帯所得に応じて月1万円または2万円の自己負担で治療が受けられます。保健所で手続きが必要です。当院で診断書等必要書類を用意いたします。  治療期間は24週間(6ヶ月)です。治療中は、薬の効果や、副作用が出ていないかを確認するために、定期的に血液検査を行います。

C型肝炎で、高齢の方(65歳以上)、ALT(GPT) 30超、血小板数 15万未満の方は肝がん発癌リスクが高いので、速やかに治療を受けることをお勧めいたします。

〈年齢・線維化による発癌リスクおよび早期治療必要性の決定〉胃内視鏡検査について

*線維化進展例:肝線維化F2以上、または血小板数15万以下。

*出典:平成26年B型C型慢性肝炎・肝硬変治療のガイドライン、他

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