突然トイレに行きたくなる、トイレにしょっちゅう行く、夜中に起きる、我慢ができず漏れてしまうこともある。これらの症状の原因は過活動膀胱かもしれません。過活動膀胱とは、尿路感染症や他の明らかな膀胱の異常が無いのに、尿意切迫感と頻尿が認められる症候群です。加齢などに伴う膀胱の収縮障害や不随意な収縮、知覚障害、その他の原因で発症します。男性の場合、前立腺肥大症を伴うことが多く、女性の場合、骨盤底筋が弱くなっているのと関連することがあります。
過活動膀胱症状質問票による評価や、尿検査、PSA検査、超音波検査による前立腺や膀胱の観察などで診断します。前立腺肥大症を認めた場合は、α1遮断薬、PDE5阻害薬などで治療し、前立腺が大きい場合は5α還元酵素阻害薬の併用もしくは変更。過活動膀胱症状に抗コリン薬かβ3作動薬の併用を検討します。前立腺肥大症を伴わない過活動膀胱には、抗コリン薬、β3作動薬などを検討します。
過活動膀胱症状質問票による評価や、尿検査、超音波検査による膀胱の観察などで診断します。抗コリン薬、β3作動薬などにより治療します。骨盤底筋訓練も有効です。
下部尿路症状は、前立腺肥大症や過活動膀胱以外に、前立腺がんや、膀胱がん、膀胱炎や尿道炎といった感染症などが原因となっていることもあるので注意が必要です。
出典:男性下部尿路症状・前立腺肥大症診療ガイドライン(日本泌尿器科学会), 女性下部尿路症状診療ガイドライン(日本排尿機能学会)、過活動膀胱診療ガイドライン(日排尿会誌)
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