新型コロナワクチン

 

■2021年6月1日現在、本邦ではファイザー社、モデルナ社のワクチンの接種が行われています。アストラゼネカ社のワクチンも認可されています。

 ファイザー社とモデルナ社のワクチンはメッセンジャーRNA(mRNA)ワクチン、アストラゼネカ社のものはベクターウイルスワクチンと呼ばれる種類のものです。

以下現在の知見に基づき、藤島クリニックで接種を行っているファイザー社製ワクチンにつき記します。

csp■ファイザー社製新型コロナワクチン「コミナティ」
mRNAワクチンはウイルス抗原の鋳型(モールド)であり、細胞質に取り込まれてウイルス抗原が産生され、抗体産生および細胞性免疫を誘導して効果を発揮します。mRNAは数分から数日で自然に分解されます。DNAからmRNAが作られる仕組みがありますが逆は無く、人の身体の遺伝子には組み込まれません。

ワクチンを受けられない方は?
 明らかな発熱、重い急性疾患にかかっている方は接種できません。本ワクチンの成分に対し重度の過敏症の既往のある方は接種できません。具体的には主としてポリエチレングリコール(PEG)とPEGに交差反応のあるポリソルベートです。軽度、中等度の過敏症の既往では注意の上接種可能とされています。本剤以外のアレルギーの場合は、接種不適当者や要注意者に該当しないか確認のうえ接種可能です。

■コミナティの接種方法
 1回目の接種後、3週間の間隔で2回目の接種を受ける必要があります。3週間を超えた場合には、できる限り速やかに2回目の接種を受けるよう推奨されていますが、具体的な許容期間はメーカーから示されていません。間隔が空いても大きく効果が落ちることは無いと思われますが、1回では不十分なので2回接種することが重要です。2回目の接種後7日程度で十分な免疫ができるとされています。2回接種後おおよそ2か月の時点の有効率(発症予防効果)は約95%でした。予防効果の持続期間はまだ明らかではありません。

■副反応
 まれにショックやアナフィラキシーといった重い副反応が、接種直後から通常30分以内におこることがあり、接種後の経過観察が必要です。注射部位の痛みや腫れが当日から翌日くらいまで。筋肉痛、関節痛、頭痛、疲労、発熱などの症状が翌日から1日間程度続くことがあります。通常数日以内に治まりますが、重い症状と思われた場合は診察を受けましょう。

*ファイザー社コミナティ適正使用ガイドおよび筆者私見に基づき作成。

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