ガイドラインで心不全は、「心臓が悪いために、息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり、生命を縮める病気」と定義されています。
高血圧や心筋症、弁膜症、虚血性心疾患などが原因となります。
重症度は、NYHA(New York Heart Association)という自覚症状に基づいた分類があります。簡単にまとめると、Ⅰ度(無症状)、Ⅱ度(日常生活を超える負荷で症状が出る)、Ⅲ度(日常生活でも症状が出る)、Ⅳ度(安静時でも症状が出る)です。
自覚症状や聴診などの診察の他、レントゲンや心電図、血液検査、心エコーのような検査が、診断、重症度や治療効果の判定に有用です。
心エコーで、心臓のポンプ機能の目安となる左室駆出率(Left ventricular ejection fraction; LVEF)を推定することが出来ます。LVEFが40%未満の心不全を、LVEFの低下した心不全(heart failure with reduced ejection fraction; HFrEF)と定義し、ガイドラインで以下のように治療が推奨されています。
表中に記載されている、ARNI、イバブラジン、SGLT2阻害薬は、比較的最近承認、あるいは心不全への適応が追加された薬です。
*出典:2021年 JCS/JHFS ガイドライン フォーカスアップデート版 急性・慢性心不全診療. 日本循環器学会 / 日本心不全学会合同ガイドライン
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